昨日、いや一昨日かな。今までずいぶん長いこと、あるバンドがネオアコとかそういった類いの系統だと思っていたのだけれど、ふと思い立ってライブ動画を観てみたらイメージがぶち壊された。
という話は後回しにするとして、新たな編み物用具が到着。
一緒に入っていたカードが主役みたいな写真になったけれど、レース針。 印字がキラッキラすぎてよく読めないが……チューリップ。 このレース針は海外向け製品なのか、メーカーのページには載っていなくて、こちらで購入。 愛用しているクロバーのかぎ針みたいな、グリップなしのものを一度は考えた。が、頭に合わせて指が痛くなるような細いものでも編みにくそうだし、でもグリップつきかぎ針みたいなのは使いにくそうだし……の落とし所をかたちにしたらこうなった、という感じの持ち手なので、まずはこれかなと。
まあ細いといっても、今回は1.9mmと1.75mmなので、2/0号のかぎ針と並べてみたらそんなに違いはない。
右端の1.75mm(レース針の日本規格でいうと0号)を見ても、まあ、2/0号とくらべて0.25mm細いわけで、そんな微細な違いは見ただけではよくわからない。編んでみて初めて違いがわかるのだろう(わからなかったとしても驚かない)。 もしこれが手に馴染んだとしたら、そしてレース編みの深みにハマってしまったら、極細に手を出してしまいそうな予感がする。0.55mmって、適合する糸の太さはどんなだろうな。しつけ糸とか? 2本どりの刺繍糸とか?
ここから編み物とまったく関係のない余談。音楽の話。
冒頭にちらっと書いたバンドとはLa'sのことで、いちばん有名な曲はやっぱり "There she goes" だろう。90年代はじめにUKロックを聴き始めたときは既に活動していなくて、それなのにたびたび耳にしたバンド名と曲名。
しかもたいてい「天才」とかなんかそういう絶賛するような言葉が添えられていて、しかし関心はなかった。雑誌でレビューやら何やらを読んだ限りでは、ポップとかネオアコとかそういう印象だったからだ。
それはだいぶあとになって "There she goes" をちらっと聴いたときに裏付けられた。クリアな音がまず駄目で(清潔な音が嫌い)、曲はメロディアスで、自分に関係のない世界だなと。
なんだけど、リー・メイヴァースという人物にだけはずっと興味を持ち続けていた。音楽はどうでもいいが(ひどい)、人としてかなり魅力的だと思っていた。非常に偏執的で頑固で執念深いみたいだから。
そもそも、わたしの興味を引かなかった音楽そのものについて「あのアルバム(La'sのアルバム)はクソだ」と云い切り、発売されてからもファンに向かって「あんなもん買うな」と云いまくっていたらしい。自分のバンドの作品をくそみそ云って挙げ句に買うなって、いや、すげえな。
そして「プロデューサーに台無しにされた」アルバムを何年もかかってひとりで作り直しているとか、誰かと協力して一緒に作業して喧嘩してまたひとりでやってるとか、病的な感じがたまらない。あんなさわやかなポップソングを唄っているのがこんな変な人。ちょっと癖のある顔つきだなとは思ったけれど性格の癖はちょっとどころじゃない。
それなら音楽も性格に比例した激しいものだったらよかったのになあ、とも思った。
そんな感じで、妙な関心の持ち方はずっと続いていた。そういえば大学時代に「真に『自由な選択』というものは存在し得るか」みたいなテーマで哲学論文を書いたときも、この人のやってることにちょっと触れたな。つまり本当におもしろいのだ、この人の徹底的すぎるこだわりが。
で、去年くらいにふと「ビデオクリップってあるのかな」と思った。本当にふと思いついたことで、検索したらあっさり見つかった。そういえば最初から最後まで聴いたこともないし、で再生したのがこれ。
●The La's - There She Goes
……なんか、プレビュー画像すげえな、と思った。
曲のイメージとぜんぜん違うけどなんでだ、と戸惑いながら再生したら印象の残るギターのフレーズで、ああやっぱりクリアすぎてきついな、と思いつつ、切れ切れに何か変なのが見えた気がして、唄がはじまって唖然として、腹の底から爆笑した。
ジャージ。ぶかぶかの服。
どちらも当時のイギリスでそれなりに流行していた印象だけれど(ジャージは90年代に入ってからかな)、ちょっとこれは……規格外な着こなし……
そんななりできれいな高音で唄い、高音じゃないところでは眉間に思いっきり皺を寄せて大口を開けてちょっと濁った感じの声。
いやもうなんか過去のイメージはなんだったのかというくらいで、すげえな。かっこいいぞ。プロデューサーに台無しにされたという言葉の意味がよくわかった。音から癖をきれいに取り去ってただの「きれいなもの」にしたのがむかついたんだろうな、きっと。
ならばライブを聴くのがいちばん、というわけで試しに再生。
●The La's Live Manchester 1991 HD - The Best Version
おお。ネオアコとかそういう系統ではなくロックバンドだ。普通にかっこいいぞ。というか、どうも曲の耳馴染みがいいな。イギリスのバンドによくある(といっても90年代のことで、今はどうだか知らない)線の細い感じがぜんぜんなくて、アメリカのインディーバンドだと云われても信じてしまいそうだ。
それで次にアメリカでのライブを見つけたので再生してみたら。
●The La's Chicago Cabaret Metro 1991 Radio Broadcast (remastered)
あれ? なんかアメリカの客の反応ずいぶんいいんじゃないか?
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"Alright"のLa'sバージョン、地味な感じですよー。こんなにも変わるのかという(https://youtu.be/H3F3qBoUIUU?si=5uSUwMrfhkiXvrOq&t=1035)
お勧めされた曲をYouTubeで聴いてみましたが、ぐっと掴むような曲揃いですね〜。良い意味で中高生が大好きになりそうな曲調なので、日本のレコード会社も60年代にみたいにもっと宣伝すればよかったのにと思ったり。
てことはAlrightはLa's時代に書いたってことなんですね。確かに清涼飲料水に合いそう😆Lee Maeversはもう活動してないっぽくて残念ですね。
Castは最初のアルバムだけ聞きまくっただけなんですが、良い曲揃いなので聞いてみてください!(個人的にはSandstorm, Fine Time, Historyの3曲が大好きでした)イントロで掴まれると好きになってしまう単純な高校生だったなぁw
Cast!!! "Alright"を聴いたときものすごくびっくりしました! イギリスで大ヒットして日本でも清涼飲料水(ファンタとか)のCMに使われるんじゃないかって思ったけどそんなことにならなかったのは90年代の大きな謎です。この曲がすごすぎたので、他の曲は知らないのですが……。今回、La'sのライブを聴いたら演奏されていたのも驚きました。
リバプールも訛りがすごいんですねー。どんなかな、とインタビュー動画探してみたら、確かに単語がほとんど聞き取れず、字幕を表示しても「え?」というw(グラスゴー出身のボビー・ギレスピーの方がよっぽど聞き取れたのも不思議)
こんにちは!私もThe La's ちゃんと聞いたことなかったです。ライブの方が全然良いですね!解散して残りのメンバー?で結成したというCastのほうにハマって聞いていました。当時歌詞カードがないから必死に書き取ってたんですがとにかく訛りがすごくて苦労したのが懐かしいです。