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糸を引き出す

 アフガン編みというのは往路と復路を編んで1段になる。それがために厚みが出るのだろうが、つまり厚みが増す分だけ使う糸の量も多い。

 編み物をしているときにどう糸を引き出すか、というのは個人的にそれなりに重要である。
 糸玉のなかから滑らかに糸が引き出されれば問題はないのだが、毛糸によっては内側の密度が高い。そうなると編む手の動きに合わせてスムーズに糸が出てくることはなく、糸玉と手元の間で糸がぴんと張ってしまい、そのまま編むと編み目がきつくなってしまう。
 なので、糸玉と手元の間の糸が短くなったら手元を高く上げるなどして糸を余分に引き出したり、いったん編む手を止めて糸玉から糸をたくさん引き出したりしている。

 わたしはたいてい後者の方法をとっている。めんどくさがりなのだから前者の方法を選びそうなものだが、何度も手元を高く上げるのがめんどくさい。ならば手を止めてけっこうな長さを引き出しておけばいいわけで、まあ、何をどう面倒だと感じるかはめんどくさがり独自の論理があるというわけだ。

 で、アフガン編みのブランケットの場合、どんどん糸が消費されていくので頻繁に糸を引き出さねばならない。
 たとえば靴下の場合、だいたい3メートルくらいを引き出していて、多くても5メートルくらいだ。ではブランケットはというと、8メートルから10メートル。……そんなに引き出していたのか(これを書くにあたって初めて測ってみた)。
 幸い、このくらい引き出しても糸が絡まることはない。なのでいっそ20メートルくらい引き出してしまおうかとも思う。どのくらいの長さで絡まるのか限界に挑戦したくなってくる。



 余談だが、限界に挑戦したくなるのは糸を引き出すことに限った話ではないようだ。
 いつ買ったのかわからない消しゴムをずっと使っていて、簡易編み図の解読の際に大いに役立ってくれたりしたが、最近はここまで小さくなっていた。
 2年前はもうちょっと大きかった。少なくとも1.5cmはあったと思う。
 これが遂に、こうなった。
 さすがに1cmより小さくなると、深爪の指で持っても指先が紙を擦ってしまう。それでも消せば消えるので使っていたら、遂に砕けてしまった。
 メーカーはぺんてる。果たして文具メーカーがどのくらいまで使うことを想定して消しゴムを製造しているのかは知らないが、ここまで使えれば不満はまったくない。5mmまで小さくなった消しゴムを捨てるのは心理的な抵抗はゼロではないけれど、砕けた結果が大きめの消しカス3つ程度であれば「もったいない」という気持ちは皆無である。



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