息抜きに編んだ季節外れのモチーフは、単純すぎて見落としていた工夫がされていた。
具体的な編み方は編み方動画を観ればわかるが、個人的に驚いた点をいくつか。
まずはここ。
通常、長編みやこま編みでは前段の目の頭に針を入れて編む。例外はくさり編み、引き上げ編み(目の足に糸を巻きつけるように編む)、すじ編みとかうね編み(頭の半目に針を入れる)くらいか。
今回のモチーフで使われているのは、上記のいずれの方法でもない。
並んでいる長編みの足と足の間に突っ込む。感覚的には「長編みと長編みの間にくさり目があり、それを束にすくって編む」というのに似ているが、これをくさり目がないところでやるわけだ。
その結果、前段の外周が完全には隠れないためぎざぎさに見える。
なるほど。その発想はなかった。
それからここ。
この段で緑と白の2色を使って編んでいるかと思いきや、このモチーフはすべての段で1色しか使わない。となると引き上げ編みが頭に浮かぶが、実際は前々段(赤糸)の長編みと長編みの間に針先を突っ込んでいるだけである。
これだけでいいんだ……
あとは技法というものではないが、このモチーフはほとんどの段で編み始めが前段のそれとは違う。長編みと長編みの間に針を入れるという編み方のせいかとも思ったが、動画では45度くらいずれた位置に糸をつけて編み始めていたりする。
なぜだろうと考えてみたところ、編み始めの長編み代わりのくさり3目を目立たせないためではないか、と思った。なんとなくだが、周囲とかたちの違うものが段のはじまりに一直線に並んでいると目立ちやすいような気がする。編むのがへたくそだと尚更。
しかし位置が分散していれば幾分ましというか、密集しているより粗が目立たないというか。違うかな。どうだろう。過去に編んだレース編みのドイリーで確認してみると。
普通の長編みが数段きれいに並んでいるような構成のものなどほとんどなかった。それに近いものがあったらあったで、段の始まりのくさり3目の代わりに長編みで編んでいたり(そういう編み方があるのだ)、ぜんぜん参考にならない。 ところで今回の投稿を書くにあたり、というか自分用のメモ画像を残しておくために、アドベント靴下で使った糸で同じものを編んで撮っている。完成したモチーフの全体像はこうだ。
最初に中細で編んだものとくらべると。 かなり印象違うな?と思った。 中細の方はシャープな白と深い緑のコントラストがはっきりしている。あと中央が鮮やかな黄色なのは云わずもがな。ちなみに白と黄色はアクリル毛糸(ハマナカのピッコロ)なので、アクリルの発色がいいってこういうことかあ。なるほどな。
他方、大きい方で使用したのはRowanのNorwegian Woolで糸が太い(推奨棒針3.75mm)うえ、けっこうな甘撚り。アドベント靴下を編んだときは模様がはっきり出たけれど、かぎ針のこういうモチーフだと輪郭がぼやけてしまうようだ。
こうなると、手持ちの糸で適当にやろうとしても糸が不向きということもあり得るわけか。
息抜きのモチーフ編み……いや、毛糸のモチーフもレースのドイリーみたいにいろいろ工夫があっておもしろいとわかってきたので、息抜きに限ったものではないか。ともあれモチーフ編み用に、色数豊富で価格も手頃なピッコロを買い増ししたくなってくる。なんだかレース糸の10g玉と似たような事態になりそうだぞ。気をつけよう。
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