ほとんど休みなくキーを叩き続けていて2日目が終わる頃、手を休めたら痺れていることに気がついた。ずっと痺れているわけではないのだが、今までこうなったことがないので文字通り血の気が引いた。論文を書くとかギターを弾くとか編み物をするとか、かなりの長時間ずっと手をほぼ休みなく動かし続けることは普通にあったのだけれど、痺れたことなんて一度たりともない。
手の位置をほとんど動かすことなく指だけを動かして、少ないキーを叩いていたのが悪かったような気がする。
書いたり弾いたりするときは、それなりに手の位置が動くし動作もいろいろだ。書く文字の種類は恐ろしくたくさんあるうえ、「いや違うそうじゃない」と盛大に消しゴムをかけることもある。ギターだって、たとえば右手の場合は6本の弦を弾く順序は一定ではないし、2本まとめて弾いたり1本だけだったり、弾く位置をサウンドホールの真上とかブリッジ寄りとかに変えたりする。編む場合もそう。毛糸玉から糸を引き出したり、姿勢を変えたり、ずっとメリヤス編みを編むとしても手の動きは決して一定ではない。ましてや自分の場合、編むのに疲れて小休止をとることが頻繁にあるし。
しかし、テンキーで数字を入力。しかも使う数字はだいたいテンキーの下半分で済むという特殊な状況で、見ずに叩けるからスピードも速い。というか、大量なデータを入力しなければならないのでちんたらやっているわけにはいかないのだ。
その結果が手の痺れ。日常の動作に不便をおぼえるレベルでの痺れではないし、ずっと痺れているわけでもなく痛みもないけれど、できるだけ動かしたくない。指や腕が今までのように自由に動かせなくなったら嫌だ。どのくらいひどい状態なのかわからないので薬や病院の要不要すら判断できず、こういうときに相談しやすい整骨院の先生はだいぶ前に別のところに移ってしまった。だから、とにかく動かさないでいるしかない。
翌日になったら痺れはおさまった。でも、油断はできない。だから指を使う細かなことは一切やらない。ギターも編み物ももちろん我慢。仕事も、悪夢のテンキーでの入力作業は終わったので、データをまとめる作業もメールの返信もひたすらゆっくり。
とにかく慎重に過ごしていたので、これも未だお預け。
6分の1スケールの挂甲の武人の組み立てキットと勾玉づくりのキット。 本物は数十パーツを組み立てて復元したというが、このキットのパーツは数個。数個だが、どんな不安も払拭したうえで存分に楽しみたいので我慢である。勾玉もひたすら磨かなければならないので腕に負担がかかるのは必至。
なので、冊子を読んで気を紛らせた。
紛らせた、というのは語弊があるな。というのも、読み始めたらとにかくおもしろくて……こんなの子供が読んだら間違いなく考古学者になる夢を抱かずにいられまい、という内容の充実っぷり。「古墳をつくろう大作戦」なんていう特集まで載っていて(前方後円墳を全長6メートルサイズで石室込みで再現)、自分もやってみたい!と思ってしまったのは云うまでもない。
こういうものを子供に買い与えるのってなかなか危険だな。ましてやここまで古代史要素が充実しているのだから、こんなものを与えたら最後、子供がその道にまっしぐらになるのは目に見えている。だって、専門家が「埴輪ってね! すごいんだよ! おもしろいんだよ!」と興奮して喋っているみたいなんだもの。
外箱からしてもう熱い
目当てはあくまでも埴輪(とそれにまつわるあれこれ)なので、脳についての本(漫画)はあまり興味もなかったが読んでみたところ、記憶の固定の仕組みなど詳しくは理解していなかったことが書かれていて大変おもしろかった。こんなにおもしろいことを詰め込んでしまったら、この箱を与えられた子供は学校の勉強をしなくなるんじゃなかろうか。
ここまでやったんだから、更に詳しく埴輪や脳について知りたい子供への読書ガイドも載っていれば更によかったのになあ、と思う。

学研の学習『学研の学習 はにわの大国宝展 世界とつながるほんもの体験キット』
国宝はにわ「挂甲の武人」を復元したり、勾玉をみがいたり、おうちに小さな博物館をつくって国宝展を開催したりできる。はじめて歴史にふれる子どもが「歴史って楽しいかも!」と感じる体験キット。東京国立博物館監修のつくって学ぶ歴史探究教材。


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