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反動

 この先2週間分の仕事の予定(計画)を組んでみたら、ぎちぎちに詰まりすぎてうんざりした。ドイリーを編み続けているのはたぶんその反動だ。

 21時とか22時まで仕事なんかやっていたら、編む時間なんか捻出できるはずがない。いくら在宅勤務だといっても、風呂入ってごはん作って食べたらもうそれだけで日付が変わる。

 しかし、ごはんは休日に作り置いたものを適当に並べて仕事用PCの前で15分で食い、洗った食器は流し台に置いたままにし(普段は洗ったらすぐ拭いて棚にしまう)、仕事が終わったら風呂はシャワーで済ませる。
 こうやって23時から編み物に取りかかり、2時くらいまで編んでいる。

 我ながら無茶をしていると思う。無茶というか……無謀か。
 けれども、こうでもしないと正気を保てない。一日で飯風呂掃除のほかにやったことは仕事だけ、なんていうのはどうにも耐えがたい。実際、過去にそういう状況になって休職する羽目になったのだから、自分には何かしら「好きなことをする時間」がないと駄目なのだ。
 なので睡眠時間を少しばかり削って編んでいる、というわけだ。

 幸いなことにレース編みのドイリーは「完成までの時間はわりと短く、丁寧に編む必要があり、集中力を使うので何時間も続けて編み続けるのが難しい」という特性があるので(自分にとっては、である)、あと少しだからねばって完成させようみたいな気分になりにくい。もしそういう気持ちになってもすぐ「焦ったってろくなものはできない」と自制して、潔く布団にもぐり込める。

 今回のドイリーは金票40番を1.0mmで編んだので、直径10cmと小さいわりに時間がかかった。加えて、こま編みが重なる段があるため前段の頭に針先を入れてこま編みを編まねばならず、これが糸が細いがゆえになかなか消耗する。じっくりきつめに編んでいたので尚更だった。
 それでも結果として、あそこがアレだとかここがちょっとなとか気になる部分は少なくない。前回のドイリーは会心の出来だったけれど、だからといって次もそうなるとは限らない。過信や慢心は禁物、図に乗るな、ということだな。

 いつもは編み方を工夫するくらいだが、今回は仕上げで少し手を加えてみた。
 20番レース糸で編んだものと並べてみると(またもや20番と40番で編むパターン)、思った以上に形状が違っていて驚いた。
 扇状の部分の真ん中にピンを打ち、角を出してみたのだ。なぜこんなことをしたかというと、編んでいる途中できれいな六角形になったから。
 外周の近くでに扇状の装飾が加わると全体がカーブで囲まれるが、もっとはっきり六角形をあらわしたくなった。その結果がこれ。

 こういう工夫も悪くないな、と思った。きちんとデザインされたドイリーなのでもともと論理的なかたちなのだが、こうやって馴染みのある○角形になると安定感が生じるというか、整然とした感じが心地よいというか、見ていて飽きない。これまではモリモリだったりトゲトゲだったりするのが物珍しくて楽しかったけれど、整然としたかたちであれば、立体感がなくても充分に見たり編んだりするのを楽しめるかもしれない。