昨年のいつごろからだったか、うっかりすることが増えた。
いずれも致命的なことにはならずに済んでいるが、ちょっとしたことを忘れたり間違えたりしては焦るというのを繰り返しているとさすがに神経がすり減ってくる。それまでがやや病的なレベルでいろんなことを覚えてこなしていただけに、反動は大きい。
そんなわけで、昨日のこれが盛大に間違っていることに気がついた。最初の最初で大間違い。
ゴム編みの作り目だから、目数は106目じゃないだろうがよ……半分だよ。メリヤス編みも半分だよ。
と、ここまで考えたところで「2目ゴム編みの作り目ってどうやるんだろう」と非常に肝心なことを思い出した。今更?
ついこないだまでしつこくやっていたのは、変則ゴム編みの作り目である。1目ゴム編みの作り目の応用でひねり出した怪しい内容だったが、帳尻は合った。あんな感じでやればいいのだろうか。
しかし2目ゴム編みだと、表・表・裏・裏の順なのでシンカーループを遠くから引っ張ってくることになるような気がする。縦に並んだ目がねじれてしまうことになるのでは。
昭和56年の付録冊子で1目ゴム編みの作り目(これしか載っていない)の説明をじっくりじっくり眺めたが、縦の並びがねじれないようにシンカーループを引っぱり上げる策が思いつかない。
思い余って頼りにならない基礎本を1冊開いてみたけれど、今回のプルオーバーと同じ「両端表目2目の作り目」の別糸で作る目数の「(作り目数4目の倍数+2)÷2+1目」という説明を見て投げ出した。
106目は4の倍数じゃないんだが。そりゃ表目2目で始まって表目2目で終わるんだから4の倍数なわけがない。いま書き写していて気がついたが、この計算式の括弧で囲んである部分は「『4の倍数+2』の作り目」と翻訳しなきゃならんのか。ほんと駄目だもうこれ捨てよう。
自業自得でイライラしながら広瀬先生の動画に頼る。
●【棒針・基礎】2目ゴム編み 作り目と2目ゴム編み止め
最終的に必要な目数を2で割って1を足した数の別鎖の作り目をつくる。よくわかった承知だ54目でいいんだな。
ただ、変則ゴム編みの作り目で「表目部分は編みつけ、裏目部分は鎖編みだけ」という方法の適度なスカスカ加減が気に入ってしまったので、どうせやるならそれでやりたい。
ならば裏目の分も数に加えるんだから、54の2倍で108目か。……4の倍数だから、表目2目で始まって終わりは裏目2目になるな。両端が表目2目なのだが、というか裏目部分は鎖編みだけなんだからどう扱えばいいんだこれは。
わからないので図を書いた。書いて、動画の説明をついでに書き足して、それでこうなった(シンカーループを引っぱってきたらねじれるのではという疑問は既にどこかに行っている。広瀬先生がやってるからねじれないんだろうなと勝手に思い込んでいる)。
アホじゃないかと思う。
ほんとに今回ばかりは自分の頭の程度が心配になった。ここまで書いてようやく、最後の最後で「両端が表目2目なんだから4の倍数じゃないし、そもそも必要なのは106目だけだから最後の鎖編みふたつは必要ない」と気がついた始末なのだ。
まったく……
どちらの方向に作り目を編みつけていき、最初のメリヤス編みはどっちから編んで、というのを普通の編み図とは逆方向(上から下に進む)に書き起こして、まるでかなりの初心者向けの説明である。あ、そもそも初心者だからいいのか。
なんというか、もっとこう単純明快なやり方を選ぶという頭はないのかと思う。指でかけるゴム編みの作り目などは目数を割る必要もないようなので簡単な気がするが、かぎ針を使わないと適度なゆとりを持った作り目ができないんだっけそういえば。
いまいちばん必要なのは、軽い力で綺麗に消えて消しカスが散らばらない消しゴムを見つけることだ。それもなるべくでかいやつ。
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