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編み直しを再開

 昨日の停電後は結局、夜中まで暖まらない感じだった。これは気温ではなく寒気なのかと思えてきたので布団にもぐって身体を暖めて、そのまま寝落ちして、けさ起きたらなんでもなし。風邪ひいてなくてよかった。
 布団にもぐったときに「やれやれ、これなら暖かいや」と思った。でもしばらくして、ガザにはもぐる布団なんかない人がどれだけいるのだろう、さっき観たばかりの第二次世界大戦のドキュメンタリーに映っていた一般人や俘虜はどれだけ寒かったのだろう、と考えて落ち着かなかった。

 で、編み物。
 ブランケットの続きは実家に行ったときに編むことにして、放置していたものを少しは進めておこう。まずは、いったんほどいたこれ。
 もういっぺん編み図を見直した。編み図を見ながら進めていたけれど、やはりこの方法だと確認の頻度が増えてしまい効率がよろしくない。「かけ目で、表目、……今どこだ」などと編み図を何度も確認するので、編むこと自体に集中できないのだ。

 ただでさえ糸の扱いに難儀しているのに、これではうまくいくわけがない。
 なので、最初の単純な段を編んでから、編み図を文字に起こすといういつもの謎の行動に移った。編み図は文字に、文字は編み図に。いつになれば「書いてあるものを見て編む」ができるようになるのか。

 まずは同じ目数の段の分だけ書き起こしたら、編むのを再開。
 後方の、枯れたつる草がもっさりしているようなのは毛糸。実物はだいぶ見慣れてきたので毛糸に見えるが、写真に撮ったものを見るとやはり異様に感じられる。なんだこれ、という。なんだこれだが毛糸である。

 変わり毛糸は、糸から飛び出しているものが編み地のうしろ側に溜まってしまう傾向があると思うので、今回は編みながら努めて手前に糸を引き出すように心がけた。
 あまり表に出ていないような気がするが、別糸の作り目のせいでそう見えているのか、どうなのか。
 他方、裏側はこうだ。
 不安がよぎる。
 裏側がもさもさ、表は貧相、という代物になりやしないか、このままでは。

 裏返して編むか、いや輪に編んでいるのだから最後は裏返して着るか、と苦肉の策が脳内を高速で巡る。問題の根本的な解決をせずに対処で済ませようという弱腰な自分に疑問を感じたが、別の糸に替えるセクションに差しかかったらまた考えることにした。当面は今できることだけ頑張って、そこまで編めば編み地の表側がどんなものになるのかはっきりするだろう。裏返すかどうかは、それから決めても遅くはない。