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必要であれば早い

 靴下を編むのにかかる時間をなんとなく計測したときに、理論上は思いのほか短時間(片足12時間くらい)で編めることがわかった。だが厳密に時間をはかったわけではないし、ずっと集中し続けられるとも限らないので、だいぶ余裕をみて「1週間あれば確実」と結論づけた。
 しかしそのとき同時に、たとえば「5日で編まなければならない」という締切があれば5日で編めるような気もした。

 では今回の靴下はどうかというと、とりあえず、あんまり時間をかけたくはない。どれだけ時間がかかろうとも今月中には完成させたくて、でも理想は25日頃だろうか。

 と、あまり遠くない締切を具体的に考えたおかげか、今このくらい(かかとの直前)まで編めている。
 糸を向こうにおいたり手前においたり、というゴム編み特有の面倒な動作はノルウェー式で解決。アメリカ式(糸を手で持ってかけるやり方)でもそれなりの速度を出せるのだけれど、ノルウェー式の方が多少は集中力を節約できるのだ。

 このパターンの靴下をあまり編まなかったのは、メリヤス編みだけで編む場合よりも時間がかかるから、と思っていたけれど、実際はそうでもない。ノルウェー式のおかげでだいぶ助かっている。
 では何が理由かというと、段染めの毛糸でゴム編みを編むと柄がうるさくなるからだ。おそらく、メリヤス編みで編むと大きめの点のようになる部分が原因でそう感じるのではないかと思う。
 そのため、今回はなるべくそういう部分がないものを選んだのだが、メリヤス編みの靴下とくらべてみると。
 少しはマシ、程度だろうか。まあ、柄がうるさいと感じるのは「メリヤス編みの状態で模様ができている」と感じているせいもあるのかもしれない。お札の肖像画部分に縦方向の折り目をつけると表情が変わるのと同じで、段染め糸だと模様が細かくなってごちゃごちゃするように見えるのだろう。

 それにしても段染め糸の扱いには苦労する。そもそもソックヤーンを買い込んだ自分が悪いのだが、他の用途を考えるのが難しい。