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変則ゴム編み(表2・裏1)の作り目・改良版

 昨年しばらく試行錯誤した、別糸を使う変則ゴム編み(表2・裏1)の作り目。結論が出た、と思ったけれど、今になって読み返すとよくわからなかったので改めて考え直したのがちょっと前の話。それを改めて整理しようと思う。
 ……ああそうだ、輪編みの作り目の段差という新たな課題もあるんだった。
 まあそれは当面は措いておいて、そこそこうまくいったような気がする作り目の手順をまとめてみようと思う。

 まずは前提条件。

 ・ゴム編みのパターンは「表目2・裏目1」の繰り返し
 ・段のはじまりは「表目1・裏目1」で、そのあとは「表目2・裏目1」の繰り返し
 ・段の終わりは「表目2・裏目1」のあと「表目1」
  ※輪に編むので、段の最後と最初がつながると「表目2・裏目1」の繰り返しが完成する

 作り目のやり方は基本的に、ごく普通の「別糸を使うゴム編みの作り目」と同じ。念のため参考として、別糸を使うゴム編みの動画も載せておく。

●【棒針】1目ゴム編み 作り目とゴム編み止め テクニック編です


 要するに、別糸から裏山を拾って(動画では棒針に別糸を編みつけているが結果は同じ)メリヤス編みを3段編み、そのあとシンカーループを拾って目を増やしていく。

 今回の変則ゴム編みの作り目もこれと同じ方法なのだけれど、以下が違う点。

 A. 別糸でつくる目数は「最終的な目数の3分の2」
   例)1周60目の靴下を編む場合、60 ÷ 3 × 2 = 40目を別糸でつくる
 B. メリヤス編みを3段編んだあとの編み方は以下の通り
   1番目の表目になる目…棒針にかかっている目を表編み
   2番目の表目になる目…シンカーループと棒針にかかっている目をまとめて表編み
   裏目になる目…シンカーループを拾って裏編み

 これらを踏まえて、以下の手順で作り目をやっていく。

 1. 別糸を棒針にかぎ針で編みつけていき、輪にする
  このとき、最初と最後の目を2目一度でつなげるなどの小技は使わない。
  小技を使ってもできるのかもしれないけれど未検証。

 2. 本体用の毛糸でメリヤス編みを3段編む
  輪にして編むのでぜんぶ表目。

 3. シンカーループを拾いながら目を増やしていく

 手順としてはこれだけなのだけれど、3.のみ図解。
 まずは輪編みの最初のあたりのシンカーループを確認。
 段のスタート部分に本体用の糸の糸端があるので、これを実質的に最初のシンカーループと見做す。ちなみにわたしは糸端をクリップで留めてゆるまないようにしており、この状態だと拾いやすい。
 拾い方はこんな感じ。
 で、この拾った目と棒針にかかっている最初の目をまとめて表編み(K2tog)。
 なぜ段の最初でこの編み方をするかというと、段の最初の目は「表目2・裏目1」というパターンのうち「2番目の表編み」に該当する目なので、B.に挙げたとおり2目一度で編む。
 最初の目を編んだ状態はこうなる。
 注釈をつけるとこう。
 次は「表目2・裏目1」の裏目になるので、図の「次のシンカーループ」とある部分を拾って裏目を編む。それ以降はB.の順に編んでいき、段の最後は「棒針にかかっている目を表編み」で終わる。

 というのが再検証後の結論。実際、これでそこそこいい感じの出来にはなった。
 ただまあ、ちょっと目が斜めになっている部分もあるにはあって、それが自分の技量の問題なのか方法に問題があるのか、正確なところはわからない。また、作り目のスタート部分の段差もなんでこうなってしまうのか疑問。
 表2・裏1の作り目は以下の本に載っているらしいので、それを買って確認すればいいのだけれど。
 いいのだけれど、レース編み関連の本が増えそうな気配なのに更にまた本を増やすっていうのもなあ。いや、使い道のないドイリーを編むための本を増やすのはいいのかよという話なのだが。同じドイリーを二度三度と編むわけでもないだろうが、と理性がツッコミを入れてくれちゃっているのに、あれこれ欲しくなったりしており、さてどうしたものか。