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タティングいろいろ

 タティングレース、相変わらず練習中。
 芯糸を左手に持ち、表に出る糸をシャトルに巻いたら、目を移さなくても目ができるんじゃないかなあ、とバカなことを考えた。目が逆さまになるけど。
 それじゃ駄目だから目を移しているんだよな、きっと。たぶん。
 でも目を移すのが難しいんなら、ダブルステッチだけは芯糸と表に出る糸を逆にしてもいいんじゃ……

 で、ダブルステッチに続いて挑戦しているピコット、じゃなかった、ピコが予想していたよりも難しい。バカなこと考えてる場合じゃねーぞ。
 間をあけて裏結びをつくり、表結びに寄せたら、輪ができるどころかただのコブ。こうか?こんくらいか?と何度か試してはコブをつくり、やけになってだいぶ長めに間をとったらようやくピコらしきものができた。「らしきもの」である。
 拡大すると、出来のひどさがますます明らかに。
 本で読む限りではぜんぜん難しそうではないのに、ここまでひどい有り様になるとは。
 苦し紛れに、シャトルの先端をピコもどきに突っ込んで糸を引っ張ってかたちを整えてみた。
 大して変わらん……
 ピコの根元の表結びがゆるみがちになることもわかり、どうやって結び目をきっちりかっちり安定させるか新たな課題が出現。闇雲にきつく糸を引けばいいってわけじゃないだろうな、たぶん。糸を引く角度か?(まだこの問題も解決していない)

 苦戦しているんだかいないんだか自分でもわからなくなってきた。少なくとも、タティングレースが編み物よりも難しいというわけではないのはわかったが。フランス式で編むのと較べれば簡単だし(どれだけ頑張っても糸が棒針にかからないので、もはや挑戦すらしていない)。
 まあ簡単にほどけるし、そろそろ雑誌に載っている図のとおりに編んでみるか。とりあえずダブルステッチはできるんだし、編みながら練習する段階に移るとしよう。

 ところで、タティングレースは「編む」という表現が使われるようだが、ならばRavelryにもタティングレースというカテゴリはあるのだろうか?とふと思ったので調べてみた。
 なかった。

 でも試みに "tatting" とキーワードを入れてみたところ、タティングレースのような作品がたくさん出てきたのはどういうわけだ。まず思いつくのが「タティングレース作品をかぎ針で再現」というもので、実際、タティング特有のピコだけ省いたようなものや、ピコをピコット編みで代用しているものが目につく。
 そんななか、妙なものを見つけた。

Ravelry: Annie's Attic #16208X, Learn to Cro-Tat the New and Improved Way

 だいぶタティングレースに似ている作品が載っている本で、"Cro-Tat" というのはなんだろうな。もはや当初の目的とは違う方向に進んでいるとわかりつつも更に検索。

初めてのcro-tat♪

cro-tatドイリーの完成です♪

 2013年の投稿なので、けっこう前から知られている技法なのだろう。しかも専用の用具がPrymから発売されていたようだ。でも軽く検索しただけではPrymのサイトは出てこないので、既に製造されていないような気がしなくもない。
 それはともあれ、この投稿では具体的な編み方は説明されていないが、ニードルタティングレースとほぼ同じなのでは?という印象だ。

●【編み物本 新刊紹介】 はじめてでもきれいにできる ニードルタティングレース
 ※動画は基本の編み方解説からスタート

 Cro-Tat の目のつくり方は不明だけれど、芯糸を引き抜いてリングにするのはニードルタティングと同じように思える。

 更に調べていると「高嶋タティング」なるものまで出てきた。
高嶋タティング

高嶋タティング

高嶋タティング。1本の高嶋針で広がるタティングレースの世界。かぎ針(高嶋タティング針)によるタティングの教室やテキスト、高嶋針のご紹介。

 きりがない……

 幾つも亜種のようなものがあるということは、大本の「シャトルを使うタティングレース」は難しいということなのか?(はっきりそう書いてあったりするし)
 そうじゃなくて、単なる向き不向きじゃねえのかな……「フランス式の棒針編みは苦手だけれど、ノルウェー式なら得意」とか「手編みは苦手だけれど機械編みは得意」みたいな。要するに「難しい」わけじゃなくて、ただの「どれが自分にとってやりやすいか」なんじゃないのか。

 まあでも、いろいろあるタティングレースのなかでいちばん挑戦しやすいのはシャトルを使う方法だ、というのは間違いないのではないか。

 道具に号数ないもんな。

 大きめのシャトルや、先端がとがっているとかかぎ針状になっているとか、多少の違いはあるが、基本のかたちは同じ。しかも操作性を多少犠牲にすれば、糸巻きに糸を巻いてシャトル代わりにしても編めるわけだし。ボビンに巻かれた一般的なミシン糸をそのまま使ったり、というのも理論上は可能だし。
 トリッキーな使い方はともあれ、道具に迷わずに済むのは初心者にはありがたいな。