日常的に編み物をするようになって以来、無意識のうちに難しいものに手を出すことが増えた気がする。その最たるものが人生初のセーターで、簡易編み図の読み方すらわからない始末なのにとじはぎあり・肩下がりありの代物に手を出した。まっすぐ輪に編むセーターの本なり動画なりがそこかしこに転がっているというのに、である。
知らないって恐ろしい、というやつだ。
だが確かに旧来のセーターの編み方が難しい部類に入る(少なくとも逆の意見は見聞きしたことがない)といっても、そんなことすら知らないのだから迂闊に初心者が手を出してしまうのもしょうがないのではなかろうか。とじはぎが面倒だとか、引き返し編みが苦手な人が多いとか、そんなことなどまったく知らないくらい編み物について無知なのだ。
しかも編み物の本には「初心者さんにもできる」みたいな言葉は書いてあっても、「中級者向け」や「簡易編み図が理解できる人向け」といった表記は一切ない。そして初心者なので、本屋でさらっと目を通した程度では難しいかどうかなんてわかるはずもない。
その結果、簡易編み図の読み方やら割り出しの解読方法やらで大いに呻吟し、編む以前のところで盛大につまずいて転倒して大クラッシュをかましていたわけである。
でもまあいっぺん派手にコケてしまえばもう怖いものはないというか、旧来の前後を別に編むセーター類に抵抗がまったくない。今時のいわゆる簡単なセーター(初心者さんでも編める、みたいなやつ)にくらべればずっと面倒なのかもしれないが、最初が最初だったので何が面倒なのかよくわからない始末。
知らないって恐ろしい、というかここまでくると幸せだなもはや。「難しい」とか「めんどくさい」と感じる余地すらない無知っぷりなのだから。
そして最近、似たようなことをまたやった。
苦戦しているのかどうかさえわからなくなってきたタティングレースのキット。 ろくにピコも作れないのにこんなの買うなよ。袋を開けずに確認できる部分だけでも、「リングのお花つなぎ」とか「シャトルつなぎ」とかなんのことやらわからないし、ドイリーに至っては直径18.5cmって、そんなでかいの編めるのか。
編みたいものを編むのがいちばんといっても、限度というものがあるだろうが、と思う。
ともあれ買ってしまったものはしょうがないというか、いまやっているもの(雑誌掲載のもの)を早いところ終わらせていちご作ろう、などと意欲がわいているのだからどうしようもない。もうこいつ(自分)には好きなようにやらせて勝手に痛い目みるとか自由にさせとけ、と思う。いさめても無駄、というか、いさめようと考えるだけでも既に無駄である。
次は何をやらかすんだろうな。
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