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感覚の麻痺を自覚する

 編む前から放置していることに気づいてしまったポロシャツについて。

 ブランケットの息抜き代わりにゲージを編む、ということを放ったらかしにしていたけれど、実はとっとと編まなければならないポロシャツ。果たして既製服に合わせて編んでまともなものができあがるのか疑問だが、コスプレ好きの元同僚の「洋裁なんてわかんないけど勘で作ってる!」という言葉を励みに頑張りたい。人間、熱意があればなんとかできる。

 そのためにもまずはゲージだ。細い棒針を使う、と漠然としたことしか考えていなかったが、そもそも今まで編んだ服でいちばん細い糸や針を使ったのは、真夏用のノースリーブ(現在はチョッキ)。
 調べてみると、本体は5号棒針(3.6mm)、ゴム編みは4号(3.3mm)だったようだ。今回使う予定の糸のラベルを見てみると、推奨編み針はもっと細い。
 1〜3号と云われてもすぐにはわからないので調べたところ、1号棒針は2.4mmとのこと。20番レース糸を編むときに使っている2/0号のかぎ針が2.0mmだから、それよりちょっと太いくらいか。靴下を編むときに使うミニ輪針は2.5mmだし、それを考えると特に細いという感じはしない。……レース編みですっかりこのへんの感覚がバカになっているよなあ。

 では手持ちでそのくらいの太さで、かつ長い棒針はあっただろうか。
 編み針リストを確認してみると、いちばん細いのが2.25mm、その次が2.5mmでいずれも靴下用に買ったがゆえに長さは15cm。長いやつを調達しないと駄目かもしかして。
 更にその次に細いのは2号(2.7mm)で、こちらは16cmが5本と30cmが4本。母から受け継いだものである。この30cmのやつなら長さは充分。
 どこのメーカーだこれ……
 ブランドマーク的なものの近くに "TRADE MARK" と書いてあるあたり、けっこう古いものなのだろうとは思うけれど(古いものはよくこういう表記がされているような)、軽く調べただけではよくわからない。登記簿でも調べないとわかんないなきっと。
 さすがに少し曲がっているが、見た目よりも丈夫なビニールケースを突き破る程度には確かに堅牢である。先端もしっかりとがっている。
 これだと編んでいて指先が痛くなりそうだ。そうなったら軽くやすりをかけた方がいいかもしれない。

 この細さで服を編むのか、と考えると……まだ実感がわかない。ほんと、細さに対する感覚が麻痺してしまったのだなと思う。ゲージを編むうちにこれはまずいとかそういうことに気づければよいのだが、どうだろう。それすら怪しい気がする。服だぞ。靴下より面積あるぞ。って、ブランケットが完成間近な今となっては面積に対する感覚も麻痺しているのではなかろうか。ポロシャツの総面積なんてきっとブランケットの半分にもならないだろう。ならば大したことはないという気がしてきた。そんなに時間はかからないだろうな、とか、もうこれ完全に麻痺してるだろ。
 こんな麻痺の仕方はいいのか悪いのか。どんな大物・どんな細い糸にも臆せず編めると考えれば最高だが、延々と終わらない編み地に手を出しやすくなるという意味では致命的。どっちに転ぶか博打だな。

 ろくな経験もないのに既製服に合わせて編むという意味で「無謀ポロシャツ」とひそかに命名していたけれど、これじゃ「博打ポロシャツ」でもよさそうだ……



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