編集

靴下を編み足す

2024/03/29
 人生3番目に編んだこの靴下。

 右のかかとが実はこう。

 編み上がったときから「右だけ小さい気がする」とは思っていたけれど、さすがにストレス。ジャストフィットというより、間違いなくきつい。

 そんなわけで、もうじき夜中の3時という深夜にほどいた。その少し前に「いいかげん寝なきゃ」と思っていたけれど、昨年、今すぐやらなかったことで取り返しのつかない後悔をするという経験をしたのでほどかずに寝るという選択肢はなかった。
 もっと柔軟になれとは思うが、とにかくほどいた。

 つま先のメリヤスはぎの終わりが見つけられなかったので(茶色い毛糸は細部が見えない)、段染め毛糸の方からほどいたら、なんか妙なことになってしまった……。

 朝になってから棒針で目を拾い、もう片方と合わせながら足りない部分を編み足した。以前なら編み地から針をごそっと抜いたら(抜けたら)編み直しすしかなかったけれど、何度もそういうことをやったので今はさすがに目を正しく拾えるようになった。
 ついでに云うと、編み間違えたときに針を抜かずに逆戻り(編んだ目に針を入れてからほどく)するのも慣れた。
 ここまでくると失敗した経験がきちんと役に立つとわかっているので、最近は何かしくじってもあまり悔しくならない。

 ……それはそれでどうなんだ。

 未だにやり直し方がわからないメリヤスはぎはノートを見ながら慎重にやって無事完成。
 ダルマピンと茶色い毛糸の間が、段染め毛糸を編み足した部分。

 けっこうな量だなおい。
 重ねてみたらほぼ同じ大きさになった。
 元の1周分ほどの糸を取り除いたのだけれど、まあ色もそれほど妙なことにならずにつながった。

 かかとも正常な位置になってよかった。

 見苦しいのでここには載せないが、編み足し終えた段階(つま先を編み直す前)で履いてみて写真を撮った。このくらい編んでからつま先を編む、というのがわかるように。

 というのも、これを編んだときはメジャーで大きさを測ったのに、それできつくなったのだから、数字だけじゃなくて実際の様子も確かめないと駄目だなと痛感したから。
 失敗には懲りないが、あとでめんどくさくなる場合は対策を講じないわけにはいかない。

 とにかくめんどくさいのは嫌だ。めんどくさくなくなるための努力ならいくらでもする。
 こういう発想は傍目には矛盾と映るようだが、「めんどくせえな」と繰り返し思うよりは、短期間だけ猛烈に頑張ってあとは一度も面倒を感じない方がずっとマシ。

 ならば失敗にもきちんと懲りておけとは思うが(糸割れを繰り返す癖、本当になんとかせねば)。


 そんなわけで今回も無事に失敗からいろいろ学んだのだが。

 こいつどうしよう。

ほどけなかったつま先……