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アルネ&カルロスの動画をすべて観るチャレンジ #6

2024/03/29
©Arne&Carlos
 今回の動画は「スリッパ編もうぜ!」である。タイトルをきちんと訳せば「あなた自身のスリッパを編む方法」だが、そんなものまで編むのか感が強くて「スリッパ編もうぜ!」と思わず意訳。

 でも海外のスリッパってスリッポンみたいな靴のかたちをしたものが多い気がして、この動画でもやはりその形状の履物がスリッパと呼ばれている。日本でいうところのスリッパは、日本の生活様式にあわせて生み出されたかたちなのかなあ。

●How to knit your own slippers - by ARNE & CARLOS

 手編みスリッパの本というものが存在することが驚き。

 今回の編み方は大変不思議なもので、2本の糸を交互に編むという。1目ごとに色を変えて編むのであればまあ普通の編み込み模様で、動画でも実際そう編んでいるのだが、
 ・フェルト化したときに伸縮性をなくしたいから
 ・スリッパの編み地を均等な厚さにしたいから
という説明をしているような……

 後者に関してはもうちょっと詳しく説明していて、通常のフェアアイルの編み方の場合、単色だけで編む段は糸が1本だけれど、模様を編むところは表に出る糸と裏にわたる糸の2本になるので、単色のみの段との編み地の厚さが変わってしまう、と。
 だからこのスリッパでは、単色部分も同じ色の2本の糸を交互に編み、それが故に編み地を均等な厚さにできるし、フェルト化も容易であると。

 そういう工夫をするんだ……おもしろい。すごくおもしろい。

 おもしろいが、聞き取りと字幕で解釈した内容が合っているのか微妙に不安だったりする。
 上に書いた内容は理屈としては筋が通っているように思えるのでだいたい合っていると思いたいところだが、わたしが外国語を習得できない原因のひとつは「訳した文章が妙な内容でも納得してしまうから」なので、どうも信用できない。

 ちなみにSF作家の新井素子もこういう傾向があるそうで(ドイツ語学科卒だよなこの人……)、文章を和訳したら「大量の机が川を流れている」みたいなものになっても、「そういうお話かな?」と受容してしまうとのこと。すごくよくわかる。
 あと、誤訳がすてきな詩的表現になったりするので、そういう意味でも楽しめたりする。けれども、語学の習得にはまったく役に立たない。

 話を動画に戻して、それにつけても見本として出てきた伝統模様のスリッパの美しさよ。こんなの見ちゃうと編みたくてしょうがなくなるが、まあ、まだ自信がなく。

 編み方自体は、履き口から編む靴下と同じだなという印象。かかとの編み方もいま自分が編んでいるものと似たような感じ。動画の主要部分だと思うのだけれど、そうだな靴下と似たような構造だよなで納得してしまった。

 やたらと大きなスリッパができたと思ったら、次の動画に続くようだ。近年の動画は長尺のものが多いだが、古いものはわりとこんな感じで細切れだったりする。