基本的に毛糸には伸縮性がある。
だから、往復編みのセーターで袖ぐりの減らし方が左右で一段ずれても問題はない。そういう仕様なのだからどうしようもないのだが、試行錯誤しながら改善しなくても問題はない。
履けるのだが。
こうなっちゃうのが……
これはかかとのうしろ部分の、奇数段の最初のすべり目をした側である。ゆるまないよう工夫したつもりが、油断があったのか結局こんな有り様になり。
履いちまえばわかんねえよと居直るも、境目部分がガタガタな見てくれになるという。
どういうわけだかゆるまない偶数段の最初のすべり目部分はこうである。
本体との境目は、直線になっているこちら側は表を編む際にすべり目をした部分で、ガタガタな方は表目を編んだ部分である。
ならば表を編むときは最初の2目をすべり目にすればいいのか?とアホなことを考えた。たぶん原因はそれではなく、表を編む奇数段の最初の方が全般的にゆるむせいだろう。端のすべり目だけでなく、そこから続く編み地も真ん中あたりまでなんだかゆるいのだ。
編みながら不思議に思っていたのだから、いったん手をとめて策を講じればよかった。
いつも裏目を編む段の最後の目がゆるみがちだから、靴下もそこ気をつければいいのかな……と思うが、こういうのはやってみないとわからない。自分の発想だろうと本やネットで見つけた情報だろうと、実際にやってみなければ。
なので余っている毛糸で試し編みをしてみようとも思ったが、正直、そんな暇あったら靴下を仕上げたい。
いや、ゲージをとるのと同じように試し編みも重要だと思うのだが、それよりもまずわたしが履く靴下は基本的に練習なのだということを思い出した。最初の靴下を編み始めたのは昨年の8月とか9月という、歴半年にも満たない初心者だ。それで親に靴下を贈るのはどうなんだと思うがまああれはとっても頑張ったので措くとして、自分用の靴下は、今のところすべて編み方が違う。
いま編んでいるものが初めて「パターンも道具も過去に編んだものと同じ」なのだが(毛糸だけ違う)、動機は「中途半端に余った毛糸でノルウェー式の編み方を練習する」というものである。練習ついでに糸も使いきって靴下ができたらいいなというわけだ。
いつまでノルウェー式の練習やってるんだと思うが、これまた歴1年に満たない初心者だからいいのだ。
と、そんなわけだから、試し編みをするも何も靴下自体が試し編みで問題はない。過去3組の練習靴下も、仕事に履いて行っても不具合はないので問題はない。要は靴下としての役割さえ果たしていれば、練習だろうと本番だろうと靴下は靴下なのだ。すべり目がゆるむとか、境目がガタガタとか、そんなことは問題にはならない。
と開き直ってはみたものの、編むからにはやっぱりもっと上手になりたい。
どこから見てもきれいな靴下、いつかは編めるだろうか。
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