特に変わったことをやるわけではない。
別鎖となるコットンの糸をかぎ針で棒針に編みつけて、輪にして、本体用の糸でメリヤス編みを3段編む。
のだが、メリヤス編みを1段編み終えたところでやり直し、というのを4回くらいやり直した。
今回はどういうわけか輪のつなぎ目が無駄に広がってしまうのだ。いつもなら糸端を引けば縮まるのに、縮まらない。おっかしいなと編んではほどき、編んではほどき。作り目がたった24目とはいえ(シンカーループを拾って最終的に48目にする)、なんでこんなに何度もやり直しているんだろう。どこから来たんだこの根気。
ようやく「このくらいで勘弁してやるか」と云えるくらいの仕上がりになり(要するに解決していない)、メリヤス編みを無事に3段編み終えた。
ここからはシンカーループを拾う作業が始まり、「たぶんこうかな」でやり遂げて更に何段かゴム編み(表目2・裏目1)を編んだ結果がこれ。
伏せ目を下手なElastic bind offで仕上げてしまったが、下の方は明らかにいつもの作り目と違う。すっきりとしている。
だが問題の伸縮性はどうか?
のびる。ただし、伏せ目側の方がもっとのびる。
微妙に糸が張っている感じもあった。芯の部分に糸が通っているような感じで、のびるけれどのびきらないような感覚。
うーん……
普通のゴム編みでは「棒針にかかっている糸は表目、シンカーループは裏目を編む」みたいに編み方が統一されているのが常だと思う。だが、編む順序はシンカーループと棒針の糸を交互に行ったが、編む目は表目2・裏目1という順序なので、編む順序と編む目を統一できなかった。
こういうものなのか、何か間違っているのか、悩みながら検索していたらこれを見つけた。
●別鎖の表2裏1のゴム編みの作り目(輪編み)
おっ、これは必要な目数の半分じゃなくて最初から必要目数で編むのか。
急にこんな動画が出てきたのでびっくりした。でも難しいことはやらないのでわたしにもできそうだ。
そんなわけでこの方法でやってみた。
……48目の作り目なのに、それよりもずっと多くなってしまった。
最初に編んだものよりも端の目がそろっているように見えるのに、目数がおかしいのでは意味がない。
なんでだ、と何を間違えたのか振り返ってみたら、そもそも説明されている手順(棒針の糸のみで表目・シンカーループと棒針の糸を2目一度する表目・シンカーループのみで裏目)で編めば3目セットを編むときに必ずシンカーループのみで編む1目が増える。
それで更にわけがわからなくなった。
動画のいう「必要目数」って、「最終的にこの数で編み進めていく」という目数のことではないのだろうか……。
たとえば、かかとから上の足の部分が一周60目の靴下であれば、この場合の「必要目数」は60目、という理解をしてきたのだが違うのか……?
よくわかんないけど動画のように編むのであれば、「この手順で編めば最後には(わたしの解釈している意味での)必要目数がそろう」という結果になるよう、別鎖の作り目の数を逆算しなければ。
編み物って、なんで「説明通りにやって求める結果に至るため」にはどうすればいいか、という地点から考えなければならないんだろう。それが編み物というものなのか?
要するに少し腹が立っていた。
だからもう考えるのは放棄して、最初に編んだサンプルと同じ方法でもう一度編むことにした。
というのも、それはメリヤス編み3段を編み終えるところまでと、それ以降の部分の棒針を同じ号数で編んでしまったからだ。「シンカーループを拾う段からは細い棒針に替えるんだった」と伏せ目を終えてわりとすぐに思い出した。
メリヤス編みまでの部分を6号、それ以降の部分を4号で編んだ結果はこうなった。
先に編んだ方はシンカーループを拾うのを最初の目としたのだが、今回は棒針の糸を編むのを最初の目にしてみたら、心なしか端から縦方向に目がそろっているように見える。
そして問題の伸縮性。
号数を変えたので、最初のものと一緒にのばしてみて比較することができない。
感触は最初のものと似ているが、……うーん……ひとまずこれでいいかなあ。
全体がゴム編みの靴下を編むわけだし、いつもよりやや太い棒針を使うのだし、とりあえずこれで編んでみよう。
完全に納得したわけではないけれど、編み進めてみてやはり嫌だと思ったらほどけばいいのだ。靴下の編み始めの数センチ程度であれば、糸がやせて編みにくくなっても対処はできる。
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