ぜんぜん似合わない帽子をどうしたものかと悩んでいた。
ただ似合わないだけならすぐさまほどくのだが、残念なことにというか、編み目が自分としてはなかなかきれい。あくまでも自分にしては。
でも、どうしたって似合わないのである。
室内がとても寒くて暖房でも追いつかないとなっても、これをかぶらず頭にマフラーをぐるぐる巻きにする。そのくらい似合わない。ずっと鏡の前にいるわけでもないが、自分の姿が見えなくてもまぬけな姿をさらしているという自覚が耐えがたい。マフラーぐるぐる巻きだってまぬけだが帽子よりはマシだ。
というわけで、ほどいた。一度も引っかからなかったので、糸を割らずにきれいに編めていたのかと思うとますますもったいなさがつのる。
ほどいて、輪にして、端を糸で結んで、湯船にお湯を溜める際に風呂場に吊るした。ラーメン状とはよく云ったもので、ほんとにラーメンみたいにうねっていたので、さすがになんとかしたかったのだ。
湯船にお湯が溜まってもそれほど変化したような気はしなかったのだが、シャワーを使ったあとにふと見たらえらく糸が長くなっていてびっくりした。まあ、縮れていたのをのばすのが目的だったので当たり前か。
入浴後もしばらく浴室に放置し、ついさっき外に出した状態がこれ。
そう派手に湯気をあてたわけでもないのに、上の方はまっすぐ。
でも下の方はそうでもない。なんでかな。
あっ、重さか。
というわけで、、糸の結び目を下にもってきて逆さまに吊るした。既に浴室の温度は下がっているけれど、まあ湿気があるので多少は違うかもしれない。明日の朝までこうしておこう。夜までこのままな予感もあるが出勤前に忘れずに外に出せよ、自分。
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