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昼休みに靴下

 在宅で仕事をする利点といえば、通勤時間がゼロなこと。重いパソコンや資料を持ち運ばずに済むこと。満員電車に乗らずに済むこと。要するに、嫌だと感じる要素がいくつも省けることだ。

 それに加えて、作りたての昼ごはんを食べられること。ヘッドホンを使わずに音楽を聴けること。小銭の減りを気にせずにコーヒーを飲めること。休憩時間に読書や編み物をできること。

 そんなわけで、靴下できた。
 別に職場で昼休みに編んでもいいのだけれど、バカみたいに重いパソコンで肩を痛めてしばらく病院に通う羽目になった身としては、荷物は増やしたくない。毛糸玉ひとつであっても。
 でもたまにどうしても我慢できなくて本を鞄に入れたりするが……

 そもそも編み物の持ち運びというのは神経をつかうというか、圧迫されて編み針が折れたり曲がったりしたらいやだなとか、キャップをつけても外れる可能性はゼロではないから目が落ちたら怖いなとか、気になる点がいろいろとある。
 だから職場で編み物をしたというブログなどを目にすると、そういった問題をどう解決したのだろうと少し気になる。満員電車に乗らずに済むことが大前提だろうと思うので、ならばやっぱり介護職に戻って徒歩なりチャリなりで通勤できる施設に行くか!などと思ったりする。

 いや、昼休みに編み物をするために転職するって、なんだその発想……せっかく今日は仕事を早く切り上げたのに、ちっとも頭が回転していない。