ゴム編みが終わったところから交互に編み始めた同時編みの靴下に苦戦している。1段ずつ交互にというのが面倒かもしれないなとうっすら思っていたが、それより先にゴム編みで失敗した。
ここまで進めたところで捨て編みをほどいたら、履き口の直径が小さすぎると判明。きれいに編めていたのにこうなるとは。「履いているうちにのびる」と自分を説得しようとしたが納得できるわけがない。まだゴム編みの作り目に慣れていないので途中で気づくこともできなかったということで、諦めるしかない。 今日の本題。
一見すると関係のないことを鮮やかに関連づける論を読むのは大変に心地よい。「まさかそんなことが」という意外な観点が盛り込まれていれば尚更だ。編み物に関しては、今のところこれがいちばん意外性がありおもしろくていいぞもっとやれという感じだ。
三次元まではわかる。ここまでだけで充分におもしろい。
が、まさかそこに時間が戻るという概念まで入ってくるとは考えもしなかった。持続可能性までいくとちょっとどうでもいいのだが(興味がないので。ただし、わずかな年金で暮らす羽目になる将来に新しい服を買わずにしかも編み直すという楽しみができるという意味での再生利用+αであれば大いに興味がある)、時間を絡めるだけで実にいろんなことを考えられそうだ。
佐倉編物研究所の名前は編み物にのめり込み始めてからわりと早い段階で知り(アンゼルム・キーファーの展覧会を観に川村記念美術館に行ったことがあるため、「あの佐倉?」というきっかけで名前を覚えた)、第一印象は「編み物の世界にも変わった経歴の人がいるんだな」である。それで先の記事を読んだら一気に関心が高まり、今ではブログ記事を古いものから少しずつ読み返しているところだ。
数学的・化学的観点など専門分野やその周辺からいくらでもおもしろい話が出てきそうだが、それを除いての編み物に対する考え方もかなり興味深いところがある。ましてや元研究者(いや、今は対象が編み物に代わっただけで現役の研究者かな)ということで、ブログの投稿のひとつひとつは短いが、本を何冊も書けるくらいの思索はなされているのでは、と思う。
そういう本をぜひ読みたいと思うのだが、50年くらい前ならいざ知らず、今の時代では読む人はほとんどいないかな……技法書ではない「編み物論」的な本はひとつくらいあってもいいと思うのだけれど。
コメントを投稿
別ページに移動します