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指示に従えない

 どういうわけだか再び編み物を始めたのは去年の1月。最初はかぎ針で変なものを編み、確認してみたら棒針編みも1月に再開していたようだ。ジャンボ針で変なマフラーを編んでいた。
 これは「部屋が寒いときに巻く」という目的で編んだものだが、その発端はたぶん100均でこの毛糸を見つけておもしろいなと思い、なんとなく買って、太いから棒針編みの練習にちょうどいいんじゃねということだったに違いない。端がガーター編みなのは丸まってしまうのを防止するためではなく、往復編みでメリヤス編みをするのがめんどくさかったから(まだこのときはノルウェー式を習得していないので)。
 ちなみに、暖かいので室内用どころか近所に出かけるときにも使うようになった。段染めだから編み目もわかんねえだろうと。

 ノルウェー式の編み方を始めたのは昨年6月はじめだったらしい。
 またもやガーター編み。まずは表編みから練習しようということでこうなった。編み始めの方がすさまじいことになっている。ノルウェー式の表編みは気持ち悪いくらい簡単なのだが、慣れないうちは簡単であってもこうなるのは当然かもしれない。
 とりあえずで始めたのでだんだん裏返すのが面倒になり、もっと幅を広げたい、どうすればいいかな、マルティナさんの編み進む作り目やればいいんじゃね?と考えたのはよく覚えている。それでこうなった。
 試し編みというか練習であってもさすがにこれはないだろう。と当時も思った。気持ちはわかる。作り目をやり直すのがめんどくさかったのもわかる。でもこれはないだろうがよ。
 そのせいなのか、6月の終わりにマルティナさんのサマースヌードでノルウェー式の練習をすることにしたようだ。
 これは輪針に替えて最終的に144目75段まで編んだのだが、ローゲージで編むことが練習になっているのかずっと疑問で、もういいやとなってほどいた。スヌード自体、使うつもりで編んでいたのだがやっぱり使わないなと思ったのもある。

 この時点で、棒針編みを再開して5か月。思いつきで適当にやって変な代物を作ったり、せっかく編んだものをほどいたり、なんだかんだで「本や動画の通りに編む」ということに一度たりとも成功していない。
 初めての靴下を編み始めたのはこの1か月半ほどあとだが、最初は本の通りにメリヤス編みで履き口を編み始めたのに、数段きちんと編めていることを確認したらほどいてゴム編みでやり直した。
 ろくに知識もないのに、なんで指示に従わないのか。大昔に母親に簡単なことを教わっただけで、あとはそのうっすらとした記憶で適当にどうにかしようとしている自分に呆れてしまう。
 子供の頃に習い事をした経験がまったくないから、自分で適当にどうにかする癖でもついてんのかな……