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人生初のセーターを振り返る

 人生で初めて編んだセーターは、人生初なだけにいろいろあれである。編み目がガタガタというほどひどくはないつもりだが(初心者なのに外に着ていけるやつ編めたのすげえ!と自己満足がものすごい)、目立つ失敗はいろいろあるし、ひっそりとした失敗もある。

 目立つ失敗はこれだ。
 人生初の袖のすくいとじ。
 つなげた部分が何か変。反対色が見えていたりする。
 これは、裏編みをする段の最初の目がゆるまないよう強く引いたために、すぐ下の反対色の目を引き上げるようなかたちになったせい。

 だと思っていたのだが、改めて最近の基礎本(セーターを編み終えてから手に入れた本)をじっくり読んでみると、すくいとじの方法に問題があったようだ。
 わたしは「端の目の半目内側」にとじ針を入れていたが、基礎本によると「端の1目内側」に入れるという。極太以上の毛糸の場合は前者の方法でやることもあるようなので、わたしが参考にした古い基礎本(昭和56年の付録冊子)を読み誤ったか、極太以上の方法(使った毛糸のラベルは「極太」なので)を念頭においてやったのか。

 いずれにせよ、そう太くない毛糸であれば1目内側をに針を入れればいいわけで、ならば反対色の毛糸が表に出てしまうのも防げることになる。断然やりやすくなった。段の終わりの目が判別しにくい身としては、これは大変にありがたい。

 目立たない失敗は、襟の二目ゴム編み止めの最初と最後がつながる部分。
 黄色い糸印がふたつ見えているあたりなのだが、写真も実物も正直よくわからない。こげ茶の毛糸だしな。
 捨て編みを使った二目ゴム編み止めの情報がなかなか見つからないので、輪にして捨て編みをする場合の最初と最後は正しい方法が未だにわからないでいる。そもそも捨て編み自体が昨今はあまり使われていないようなので、これについては古い本を探すか、捨て編みなしで二目ゴム編み止めをできるようになるか、どちらかの方法で解決するしかない。

 もうひとつの目立たない失敗が、襟の拾い目の数である。先の土曜日にブティック社の基礎本に目を通していたときに偶然気がついたことで、まあ、結果的にはやっぱりわからなかった。
 もしやこれは、と思ったのは引き返し編みの指示の読み方だった。これについては当時は『毛糸だま』2024年春号掲載の「毛糸だまの読み方指南」以外の手がかりを見つけられず、昭和の付録冊子でもどうもよくわからなかった。
 が、わからないなりに頑張って解読しようとした。そしたらこうなった。
 「2-4-3」を変な風に分割して書いていたり、自分なりにわかるような妙な記号を使ったりしているが、こういうわけのわからんことをした結果で編んだら襟が合計4目余る感じになったわけだ。前後身頃それぞれの両肩をこれで編んでいるので、解釈がおかしいから4目余ったのではないかと。
 だから疑わしいのはこの指示の読み解き方。

 で、ブティック社の基礎本にまさにこの指示の読み方が載っていて、やっぱり自分の解釈がおかしかったのではと思った。「毛糸だまの読み方指南」で理解できたと思っていたのだが、別の説明を読むと自分が勘違いしていたのではという気がしてきたのだ。

 しかし結局、ブティック社の説明に従って上記の指示を解釈し直してみても、どこが変なのかわからなかった。6段目で目がなくなってしまえば辻褄が合うと思ったが、それでは指示と相違する。セーターを編むときに参考した本のこの部分については、日本ヴォーグ社のHPも確認したが訂正はなかった。

 こうなるともう、問題は引き返し編みではなく襟の目の拾い方なのではと思う。
 これについてはまだ正確なところがわからないというか、厳密なルールは決まっていないようだというか、「これはこうする」というものが一部にとどまっている印象だ。つまり、最低限のルールはあるがそれ以外のところは適当にどうぞ、という感じ。
 なので、セーターの襟も4目増やして対応できたとはいえ、その4目の代わりに拾わずに済ませられた部分があったのではと思う。
 いずれにせよ見た目にも機能にもまったく支障はないのでいいのだが、拾う・拾わないの判断をもうちょっとどうにかできないか。

 でもまだ、段消しが悪さをしているのか? 段消しの分はこの指示にどう入っているんだ? とまだ簡易編み図の指示に対するモヤモヤが消えない。いや、襟の拾い目をもうちょっと頑張ればそっちはどうでもよくなるかも。とか。わけわからん。

 ちなみに問題の(というのも変な表現だ)基礎本はこれ。
新・棒針編みの基本 | 本の情報 | ブティック社

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 Kindle Unlimitedでなんとはなしに読んでみたら思いがけないことに気がつけたので、手元に置いておきたくなった。