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実用性の検証・その3

 まだウール100%の真夏用ノースリーブの検証してんのかという話だが。
 相変わらず結果は上々。もう検証しなくても充分、これさえ着ていれば電車内の強烈な冷房で吐き気をもよおすまで身体を冷やされることはないと証明されている。びちゃびちゃに汗をかいても、軽くしぼったぬれ雑巾を身にまとうも同然という悲惨な出来事は起きていない。乾くのが早いというか、汗がしみ込んでも冷たさを感じないというか。どっちだろう。

 そしてウール100%であるがゆえに余計に暑い、ということもない。
 といっても、気温が35度まで上がれば何を着てももはやどうでもよくなるのかもしれないし、そもそも自分の暑さに強い体質が功を奏しているのかもしれないので、万人にお勧めというわけにはいかないだろう。でも少なくともわたしの場合は問題なし。

 あまりに快適なので、来年に向けてフレッドペリーのポロシャツを真似たやつを編もうと毛糸を検索したりしている。
 このノースリーブは中細だが、やはり厚ぼったい感じがある。だからもっと細い毛糸にしようか、いや色のせいでそう見えるだけかもしれないからいったん中細の白い毛糸で試し編みだ、とか、おまえ半袖プルオーバー早く完成させろよとツッコミを入れたくなるくらいには妄想に浸っている始末。
 とりあえず地の色は白で、袖と襟に紺色のラインを入れて、裾は長めで両脇に少しだけスリットを入れる。もちろん身に沿うようウエストシェイプも設ける。……考えるだけなら技量は問わない。

 まだ残っている問題はある。ネットに入れて洗濯機の普通コースで洗って日なたで吊るし干しをしても大丈夫だということは証明されているのだが、実は先日洗濯した際に干し方を変えてみた。
 キャンドゥで買ったでっかい平干しネット。
 これに洗濯してくちゃっとなったノースリーブを広げて、しわが残らないよう軽く手で撫でつけて、物干しが他の洗濯物でいっぱいだったので室内干し。

 そしたら。

 もともと襟から裾までの長さがこうだったのが、

 こうなった。


 ななせんちもちぢんだ。

 と平仮名になるくらいびっくりした。
 しかも、身幅は変わらないのである。長さだけが縮んだ。いや身幅が縮んでくれよ。

 おかげで、機能的にはなんにも変わらないのに身丈の心地が大変によろしくない。
 股上の浅いジーンズをはいているため、ノースリーブとジーンズの間に隙間が生じて腹が出ている。いくら上にシャツを着て隠れているといっても落ち着かない。引っ張って裾をジーンズに入れてもしばらくすると腹が出る。おかげで、脇のだぶだぶした感じが三割増しくらいに感じられる。

 なんでこうなったのかを考えてみると、まず平干しが悪かったのだろう。洗う過程で編み目が縮んだとしたら、そいつは伸ばさないと駄目じゃん。毛糸の表示は平干し推奨となっているが、これはもうやめとこう。重力で適度に伸びていただかねば(丈が短くなったんだから編み目が縮んだのではと仮定。でもほんとかな)。
 それに加えて、干すときに編み地をのばすということをしなかったのもまずかった。毛糸だから引っ張ったら駄目だという思い込み(裾を入れるためぐいぐい引っ張ったけど)があったので、力を入れずに丁寧に扱ったのが裏目に出た。
 要するに、きちんとやったら駄目だった。

 ( ゚д゚)

 あっ……

 ……雑な性格のわたしが編んだんだから、それにふさわしく雑に扱うべきなのかも……しれない……のか?

 ( ゚д゚)