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今年のカレンダー

 もう3月も半ばに差しかかろうというのに、今年のカレンダーを買った。
 使わなくなった手帳から切り取ったページを机に置いて済ませようとしたけれど、小さくて見づらい。予定など書き込まないが見づらい。
 どうして今の今まで買わずにきたのかというと、市販のカレンダーでこれというものがずいぶん以前から見つけられなくなったから。ここ5〜6年くらいは自作していた。
 たぶんこれが最初かな……6年前。
 昨年末は大量の仕事を背負わされ、在宅勤務なのに22時まで働いてろくに飯も食えず眠れないという最悪の状況だったため、今年はもう作る気力が残っていなかった。

 しかし幸いというかなんというか、キリム織りに手を出すかどうかパソコンの前で逡巡していたら、キリムの写真をあしらったカレンダーを見つけた。
KilimKoyun* はじめての、小さなキリムと小物たち powered by BASE

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KILIM*キリムキリムとは遊牧民に伝わる綴織の敷物です。遥か昔から母から娘へと伝承されてきたキリムには女性たちの暗号のような想い、祈り、メッセージをモチーフに込めて綴られています。シンプルな技法なので、誰にでも織ることができ、織れば織るほど奥深い魅力がつまっています。2019年10月18日にキリムの技法書「はじめての、小さなキリムと小物たち」(日本文芸社)を上梓いたしました。この本を通しご縁のあった方々に、キリム織りを楽しんでいただくため、特注のオリジナル糸を販売いたします。張力が要のタテ糸はつやのある羊の毛でしっかりとした撚りの強い少し細め(3.2/2)の強撚糸です。また、ヨコ糸はトルコの草木染めの糸を見本に、化学染料で染めた山岳地帯の羊の毛(3/3)で、初心者にも織りやすいよう太めの糸にしています。キリム用に作りましたが、絨毯はもちろんのこと、紐織りや組紐などにも適しています。ただし、日本で少量ずつ染めてもらっていますので、同じ色番でも色味が毎回微妙に(たまにはかなり)異なります。キリム的には色が微妙に変わることで染めむらのような良い効果がでるので、色味が変わることを肯定的にとらえています。「ラッキー!」と。「完璧なのは神様だけ」という思想を受け入れ、キリム織りをのびのびと楽しんでいただけましたら、幸いです。織り機は、キャンパス用の木枠F8をオススメしていますが、しっかりした木枠があれば、他の物でも代用できます。大きさは小さすぎると安定性が悪いので織りにくく、また大きすぎるとタテ糸の強さを調整するのが難しくなります。ヨコ糸を打ち込むための道具「くし」は、ダルマの織り機「絵織亜」のクシを使っていますが、アフロコームやフォークなどでも代用できます。どうぞ、遊牧の民のゆびで織るキリムの世界をお愉しみください。Koyun 由紀子

 1・2月を飾れないがそれはしょうがない。

 なぜ山ほど売っているカレンダーでは駄目なのかというと、月曜始まりのものが少ないから。20代の頃にドイツのカレンダー(絵画をあしらったもの)と出会って以来、月曜始まりに慣れきってしまったのだ。今では日曜始まりのものを見ると、文字の色がどうであろうと左端を月曜日と勘違いする始末。
 もちろん、月曜始まりのカレンダーもそれなりに売っているのは知っている。でも気に入った絵柄や写真がないのだ。気に入ったデザインは日曜始まりで、月曜始まりだと気に入らないデザイン。ことカレンダーに関しては運の悪さが集中している気がする。

 今回のキリムのカレンダーは月曜始まり。
 本音をいうともっと小さい方が好みだし、キリム全体が見える(つまり端まで写っている)写真の方がいいなと思う。しかしもう3月。今更である。この時点でこのくらいのものが見つかったのだから充分だ。もし見つけられなかったら、見づらいと思いながらあと8か月半を暮らす羽目になったのである。

 しかしある意味でやぶへび。
 オンラインレッスンのご案内……。
 スターターセットを「まだそんな時間ないだろ、大物の編みかけあるし他に編みたいものあるし読みたい本たくさんあるし」などと自分に云い聞かせながら必死の思いで買わずにいるのに、動画とはいえ教わることができる機会。
 今月も嫌気がさすほどしている残業の対価でどうにかできちゃう価格設定。
 いや、大物の編みかけあるし他に編みたいものあるし読みたい本たくさんあるし。