編集

缶入りレース糸

2
 レースのドイリーを編むのが楽しかったので、先月の終わりにレース針を買った。もちろんレース糸も買った。近所の手芸屋でエミーグランデと金票40番をひとつずつ。だいぶ昔になんとなくで買ったエミーグランデハーブスと金票40番もひとつずつあるので、これでうちにレース糸は5玉。

 それだけあればしばらく楽しめるはずだ。

 はずだが。
 まあ、こういうのあったら買っちゃうよな。「レース編みってこんなに楽しいんだ」と浮かれているので尚更。おまけに古くさいデザイン(敢えて「レトロ」とは云わない)がわりと好きで、値段も妙に高すぎるわけでもない。
 実は発売当時からこの商品を知っていた。Twitterか何かで目にしてちょっといいなと思い、だがレース編みに手を出す自分が想像できなかったので思いとどまったという過去がある。つまり、レース編みに関心がないときに惹かれていたのだから、関心がわいた今となっては買わないわけがない。
 ……まあ、缶に入っているのは1玉5gだし? 通常の金票40番の半玉分しかないわけだし? たった5gでは何かを編むときに足りないかもしれないし?(レース編み作品で使われる量の目安など何ひとつ知らないが)

 それに、2個買ったけれど実際に懐を痛めたのは1個分だけなのだ。
 今回はヤフーショッピングのポイント付与分(いつの間にか、購入後に付与されるポイントの一部が購入時に前倒しで充てられるようになっていた)だけでなく、Ymobileの下取りサービスに出したiPhone SEの下取り額(PayPayで支払われた)の残額も使ったら、自分の日々の労働の対価から出ていったのは1個分のみ。

 ポイントは買い物に使えるのだから貨幣みたいなものだろう、と思わないでもないが、どうもこれがよくわからない。
 ものを買ったら商品とお金をもらう、というのはなんか変じゃないか。100円のジュースを買ってジュースと10円をくれるなら、最初から90円で売ればいいのになんでこんなことをするのか。別にこんなシステムをつくらなくても、最初から割引価格で売れば話は済むのに。
 「うちの店でしか使えないポイントを与えることで再来店を狙う」という発想が当初はあったのかもしれないが、他の店でも使えるポイントならばあまり意味がないように思える。ましてやヤフーショッピングのポイントは今ではPayPayだ。個人がやっている整骨院の支払いにも使える。

 下取りに出したiPhone SEも、自分の財産を下取りに出したわけだが買ったものではない。PHS回線が廃止になることに伴いYmobileから無償で提供されたものなので、一銭も払っていない。本来の価値(使うということ)を存分に享受したうえ貨幣に相当するPayPayポイントも得たという変な話。だからまあ、あぶく銭。ばくちで勝った金みたいなもん。
 こう書いてみると、Ymobileから搾取しているような気がしなくもない。

 だいぶ話が逸れたが、ともあれレース糸。当面は立体感のあるドイリーを編むこと自体を楽しむ材料に不自由しない。買っても場所をとらないという特性が危険なところなのだが、これだけあればさすがに追加で買うことは滅多にあるまい(ないとは断言しない)。