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人生22番目の手編みの靴下

 間に合った。

 いつも通り、つま先はマルティナさんの平和の靴下の方法で編んだ。でもいつもと目数が違ううえ、平和の靴下の男性用は一周68目なのに対してこの靴下は72目。さてどう帳尻を合わせるか?
 というか、つま先を編む直前になって男性用はつま先部分の長さが4cmじゃなくて5cmだと判明。そのため足回り(甲と底)を少しほどかねばならなくなり、いつも通りにライフライン代わりの糸を通していたら、ゴム編みの裏編み部分をどう拾えばいいのかわからない……適当に糸を通してみたがうまくいくはずもなく、ほどくだけで四苦八苦。

 片方をほどき終えてもう片方に取りかかろうとしたところ、靴下を重ねてみたら長さが同じ。いや、両方とも同じ段数・同じ長さまで編んで片方だけちょっとほどいたのに、同じわけがないだろう。
 メジャーで測ってみても長さは同じ。じゃあいいのかな、と思ったけれど、相変わらずわたしは編み地の長さを測るのがうまくない。だからこの長さは信用できない。何かが変だ。でもどこが変なんだ?

 非常に単純なことができないのを悔いながら解決策を探った。ほんと、なんでこんなシンプルなことが難しいのだろう。
 結局、あれこれ試しながら、ほどいていない方が長いという結果が出た瞬間にそれを正としてほどいた。それだって間違っているかもしれないのだが、こっちが長いはずなのだから何かを手がかりにほどしてみるしかない。

 で、ほどいた結果、先にほどいた方よりまだ少し長いと判明。
 数分前は同じ長さだったのにこの結果。なんでこうなる。

 ともあれ、謎の事象に惑わされつつも無事に求める長さに調整ができ、つま先の目数も帳尻を合わせられて、完成である。
 残る問題は父の足に合うかどうかで、自分用の靴下と比較してみると不安がつのる。
 大きすぎたか……
 が、試しに履いてみるとつま先はもちろん余るのだが、足回りは編み地があまりのびずに足に沿う感じなので、おそらく父の足ならほどよくのびて合うのでは、と思う。あとはつま先が不快にならない程度に合ってくれることを願うばかりだ。

 さて、残った毛糸は60gほど。
 以前編んだ短めのものが両方で40g足らずだったので、長めのアームウォーマーには充分な量だろう。しかし先日、あまりに寒かったのでむかし買ったレッグウォーマーを履いてみたらめっぽう暖かかった。ならばレッグウォーマーの方が喜ばれるだろうか。
 兼用も考えてみたけれど、足に合わせてしまうと腕にはめたときに不要なゆとりが生じてしまいそうだ。となると、この靴下と同様にゴム編みで編めばうまくいきそうだが、一周の目数はどのくらいが適当だろうか。80目くらいだと腕には太すぎるか? 試行錯誤はまだ続く。